(2) 9×8×4C2=432(個)
『簡単な例』22AB→9×8
『パターン』22AB
2011年1日目6と全く同じ問題です。
6(2) 2011が0,1,2の3種類の数字からできているように,0から9のうち3種類の数字からできている4けたの整数。
もちろん答えは9×9×8×4C2=3888 ですが、赤本や塾の過去問解説では細かく場合分けをして解いています。
ここで批判をすれば、「甲陽コースの生徒にはできないから場合分けさせなあかん」とかいう言い訳が聞こえてきそうなので、ここでは、何故このような考え方が思いつくのか思いつかないのかを考えたいと思います。
上記太字のように、まず『簡単な例』を1つ想起します。
そのうえで『並び替え』をするという思考の流れを構築できれば、簡単なのですが、これができないと言っているのです。
この問題が簡単だと思えないのは『言葉』の理解の欠如です。
先日、出版した本に詳しく書いていますが、算数の問題を解く力は『式・数字』『図・イメージ』『言葉』の3つの能力に大別されます。
この問題が、場合分けしないとできないのは、大きな流れが見えないからです。
少し簡単な例を思い浮かべると、一番上の位に0が来ない以外の限定はないので、かけ算のみで対応できることは明白です。
ピンと来ない人のために例をあげれば、3桁の整数は9×10×10=900個なのに、
□00,□□0,□0□,□□□に場合分けしないと間違えますと言っているぐらい明白です。
言葉を操れるようになると算数の定着と判断力は飛躍的に伸びます。
最近の甲陽は2日間12問のうち1問だけ過去問そのままが出ます。テストのように解いて終わりでは、合格へのチャンスをみすみす逃しているようなものです。
場合の数や数の性質は「言語」の領域だという認識で、直しを行えれば一段甲陽への階段を上ったことになります。
さんすうLAB.主宰 倉田泰成