
A×A-1=15の倍数
(A-1)×(A+1)=3と5の倍数なので
Aは3で割って1か2余る
5で割って1か4余る
今日の洛星で2021年最難関の入試日程がすべて終了しました。
今年度の算数は、平均点が過去5年で最も高くなり、明らかに易化し、算数1日目は100点が複数でました。ラボだけでも3人いたので全体ではかなりたくさんいたことが推測されます。
このような2021年灘中入試において、特筆すべきは合格者平均83.0に対する全体平均65.1の乖離です。
今年度、ある関係者の話によれば、コロナ禍により、首都圏からの受験者は合格可能性の高いものだけに絞り込まれたそうです。
倍率の低下と首都圏の合格率の高さはこのことに因るものだと推察されます。
それなのに、約18点もの差が1枚のテストでついたのです。この数字は過去5年間で最高の数字です。2年前、算数の点数異常に低かったときは、49.8-38.5=11.3でした。
このように考えると、簡単な年度ほど、1日目の重要性が増すことが分かります。
易化の最も大きな要因として考えられるのが、過去問との類似性です。
そしてそれと並ぶくらいの大きな要因が検算の容易さです。
1日目、最後の立体は全くそのままでした。その他図形は基本的な問題が多く、数の単元も答えを求めるだけなら下手なやり方でもすぐに見つけられるので、全体的には難易度が低いテストだったように思われます。
さて、本問なのですが、『あまり分類』の割合の考え方を使って解いてみました。
ラボでは、灘の過去問と、最終回にもう一度この公式の考え方をやっています。
今年度はコロナ禍で変則的な日程の講習等が多く、6年生として然るべき成長過程を経ることができず、受験を迎えた子どもたちも多かったものと推測されます。
幸い、ラボでは1回目の緊急事態宣言後すぐにリモートとの併用が準備でき、学習が続けられたこと、みんなの協力でコロナの影響を最小限に抑えて、受験を迎えることができました。
今年一年で強く感じたことは、夏の過ごし方です。例年、夏の人生を決める大きな模試に向け『自主勉強』をするところが、小学校の夏休み短縮による、夏期講習の詰め込みで学校対策ならぬ自分対策が不十分なまま2学期からの演習期に突入し、仕上がりの遅さの一因になったように感じました。
特に過去問に対するアプローチなのですが、過去問を教材としてそのまま扱うのは、秋以降、少なくとも一通りの本番で使う技術が出そろった時点が適切であると言えます。
学習の順序として過去問→論点ではなく、論点→過去問 だということです。
一部の塾や個別では、「灘中に対応するには、5年生からやらないと間に合わない」などというもっともらしい理由で「作る手間の要らない教材」をやらされています。
今回の入試でこの傾向が強くなることに対して、一度考えてみたいと思います。
下の問題は2014年2日目4の過去問です。
形式的には過去問と同じですが、本質的には上記の2問と同じ問題です。
A×Aを17で割ったあまりなどという問題を灘模試で出すなら、この本質的なことが分かっていないものが作成したということになります。
15でも17でも2022でもセットごとに頑張って調べましょう(笑)
1日目は、誘導がないため、自ら判断しなくてはなりません。
では、そのためにはどのように過去問を活用すればよいのでしょうか。
文章が長くなったので次の問題で、さらに論議を進めたいと思います。