

Aは1から6
ABCD=1001×A+98×B+7×C-A+2×B+3×C+D なので、
2×B+3×C+DとAは7で割ったあまりは同じ
3 2 1
A=6
6321÷7=903
2019年2日目1のヒントを使ってみました。
1行目 正確にはA=4~6ですが、1~6とイメージするとあとでB,C,Dのいずれかであまりを調整すればよいことが分かります。
僕が出題するならA>Bの条件を取り除いて、何通り?という問い方にして、この方法1択にすると思いますが、答えを1個探すと良いだけにしているので、難易度が低くなっています。
20分で解こう①の続きですが、これも過去問と同じです。
7の倍数判定法はたくさんあります。たくさんあるので、覚えるのではなく『位取りから作る』のです。
過去問をテスト形式で学習した場合、何点取れるかということが主眼になります。
特に、基本技術が身についていない子どもたちにやらせる過去問は、できるところを探す練習でしかありません。
今年は、塾によって1日目の出来がはっきりと分かれました。
時間を計って、点数を出す練習では通用しないのです。コピーを配り解説を読んどいてというならば、時間を計らず重要問題のみを類型化してやることのほうが、はるかに効率的です。
しかし、今年の入試の結果を受けて、作成技術のない塾はますます過去問さえやればよいという方向に進みそうです。宿題という名の強制力で、解説を写すことは過去問を暗記教材にしてしまいます。このあと、解説する予定ですが、2日目4のようなクオリティーの問題を直前期に用意できるのであれば、暗記させればよいのですが、灘の過去問を先にやって、直前期に他校の問題の寄せ集めで、仕上がるのでしょうか。
また、基礎スキルが備わっていない状態での過去問特訓は意味がありません。
時期で言えば2学期、少なくとも6年生で学ぶ基礎技術が一周してからでなくてはならないと思います。
ウィークデーの授業が、年単位でカリキュラムを組んでいる以上、春から過去問特訓をしてもそれは本末転倒であり、子どもたちの頭の中にどのように解くための技術が備わっていくかを全く考慮に入れていないということなのです。やればいいという問題ではありません。子どもたちの立場に立って考えるのがカリキュラムです。
過去問を学習するコツは『言語化』です。
いえ、『言語化』までしないと、灘の未来問には通用しません。
先に書いたように、この問題も難しく出題しようと思えば、出題することはできます。言い換えると、灘があえて簡単に出題したのです。
今年度は簡単にし過ぎました。しかし、このことと作問能力は関係がありません。作問能力が追い付かなければ、しっかりと過去問を分析し、技術を『類型化』することが塾の役割だといえます。
100点が30人以上いる入試で数問「的中」などといっていると本当にやばいです。全問解けている子どもたちがたくさんいるのですから。
技術をきちんと『類型化』して身につけておけばどんな問題でも100点を取ることは可能です。
さんすうLAB.主宰 倉田泰成