さんすうLAB.のblog

さんすうLAB.(さんすうラボ)は兵庫県西宮市・夙川にある灘中、算数オリンピックを目指す子ども達のための中学受験算数専門の教室です。

タグ:甲陽

2021甲陽2日目6

2021甲陽2日目6-2

(1)は変則8進法を使ってみました。変則8進法は一般的に塾では5年生で扱う内容です。

 

今年度、個人的に非常に疑問に感じたことが多かったのが塾の甲陽コースの指導でした。

 

甲陽コースは甲陽を狙うことが決まった段階で、「計算が出来ない」「図がうまく書けない」など弱点をかかえた子どもたちがたくさんいらっしゃいます。

 

私は、灘コースのスペシャリストのように思われがちですが、浜学園では入社以来辞めるまでずっと甲陽コースに携わってきました。

 

塾の役割は子どもたちの夢や希望が叶うように手伝ってあげることであり、子どもたちを選別することではありません。

 

先ほど、合格発表の現場から帰ってきましたが、塾から絶対に無理と言われていた生徒が合格していました。

 

たぶん、合格実績や合格率には数えられているのでしょう。

 

 

(2)は平均の考え方を使っています。000を加えて、192個にするのがポイントなのですが、

「できない解き方はしない」と塾では禁止だそうです。

ちなみに、300~は塾でやる基本の『位ごと』でやってみました。

 

N進法もデジタルの考え方もやってはいけないのだったら、5年のカリキュラムやテストから外せばよいと思います。

 

本番に向かう子どもたちを送り出す直前期、最も大切なことは子どもたちが自分でできることを増やすことです。

 

「お前はできないから算数は捨てなさい」「そんな解き方は甲陽コースとして認めない」「捨て問を作れ」すべて今年子どもたちが大人に言われたと言っていた指導法なのですが、このような指導は合格するための秘訣でもなんでもありません。

 

位ごとにたす方法は、手数が多くなり、計算が苦手な子どもたちは合う確率が下がります。

ラボでは、平均を使う考え方を優先し、そこにデジタルの考え方を加え、ダメならば場合分けをします。

 

甲陽合格のコツはなるべくできることを増やすことです。

西大和や洛南に比べ、問題数の少ない甲陽では逃げ場がありません。

 

 

逃げないように、僕たち大人はどうするのか、甲陽コースの指導に携わっている大人は今一度考えるべきです。

 

甲陽は算数のみならず、国語や理科も灘以上にハイレベルなことを要求してきます。

 

現場に立った人なら誰でも共感してくれると思いますが、今ここに立っていることがすごいことなのです。

 

子どもたちが願うなら、その場へ寄り添って連れて行くことが僕らの仕事です。

連れて行けない合格率8割になんて何の意味もありません。

 

最難関へのチャレンジは、それ自体に大きな意味があるのだと思います。

甲陽の合格を勝ち得たみなさん、おめでとう。

ここまで歩んできた過程は自分で歩んできた道です。

嫌気がさしサボったことも、悔しくて泣いたことも、そしてもちろん頑張ったこともすべてが合格へ歩んできたということなのです。

 

 

また新しい一年が始まります。最難関を本当に目指したいならぜひラボに来てください。

強い意志があるなら、いくらでも付き合います。

 

計算ができなくても、図が書けなくても、野球をやってても、別に構いません。

チャレンジする気持ち、変わっていく勇気があれば、憧れの甲陽は手が届きます。


さんすうLAB.主宰 倉田泰成

2021甲陽1日目5

2021甲陽1日目5-2

個人的に好きな出題形式である自ら図を書かせるパターンの問題です。

本番では裏面にラフスケッチをして(1)を解いた段階で改めて正確に書き直すことが必要です。

 

今回の解説のポイントは横に四角で囲んだところです。

図形はもちろん図が大切なのですが、「言葉」で補うことで、より発見しやすくなります。

 

図形は特に類型化することが、経験の蓄積に寄与します。

 

図形の問題集をやみくもにやってもあまり効果はあがりません。

将棋などと同じように判断基準を頭の中に構築していくと必ず得意になります。

 

でも、いるんですね。灘中図形良問集とかというネーミングの本を好む人が…

 

ラボでは、学校対策に重きはおきません。自分対策が自分を伸ばす一番の近道です。


さんすうLAB.主宰 倉田泰成

2021甲陽1日目4
(2) 9×8×4C2432()

 

『簡単な例』22AB9×8

 

『パターン』22AB

 

2011年1日目6と全く同じ問題です。

6(2) 20110123種類の数字からできているように,0から9のうち3種類の数字からできている4けたの整数。

 

もちろん答えは9×9×8×4C23888 ですが、赤本や塾の過去問解説では細かく場合分けをして解いています。

 

ここで批判をすれば、「甲陽コースの生徒にはできないから場合分けさせなあかん」とかいう言い訳が聞こえてきそうなので、ここでは、何故このような考え方が思いつくのか思いつかないのかを考えたいと思います。

 

上記太字のように、まず『簡単な例』を1つ想起します。

そのうえで『並び替え』をするという思考の流れを構築できれば、簡単なのですが、これができないと言っているのです。

 

この問題が簡単だと思えないのは『言葉』の理解の欠如です。

先日、出版した本に詳しく書いていますが、算数の問題を解く力は『式・数字』『図・イメージ』『言葉』の3つの能力に大別されます。

 

この問題が、場合分けしないとできないのは、大きな流れが見えないからです。

少し簡単な例を思い浮かべると、一番上の位に0が来ない以外の限定はないので、かけ算のみで対応できることは明白です。

 

ピンと来ない人のために例をあげれば、3桁の整数は9×10×10900個なのに、

00,□□0,□0□,□□□に場合分けしないと間違えますと言っているぐらい明白です。

 

言葉を操れるようになると算数の定着と判断力は飛躍的に伸びます。

 

最近の甲陽は2日間12問のうち1問だけ過去問そのままが出ます。テストのように解いて終わりでは、合格へのチャンスをみすみす逃しているようなものです。

 

場合の数や数の性質は「言語」の領域だという認識で、直しを行えれば一段甲陽への階段を上ったことになります。

 


さんすうLAB.主宰 倉田泰成

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