灘中入試を20分で解こう④
2015 灘中 1日目7



これも2011年2日目1をきちんと正しく学習しておけば、簡単でした。
後期速さ④
ある地点PでAとBの先頭同士がちょうどすれ違い,6秒後にAの最後尾とBの先頭がすれ違いました。
さらにその4秒後に,地点Pから150m離れた地点Qで,Aの先頭とBの最後尾がすれ違い,
その後,地点Pから上り列車の進む方向に78m離れた地点RでAとBの最後尾同士がすれ違いました。
ただし人も列車も一定の速さで進むものとします。
上りの貨物列車Aと下りの貨物列車Bが,それぞれ一定の速さで平行に走っています。
(1) AとBの最後尾同士がすれ違ったのは,先頭同士がすれ違ってから何秒後ですか。
実は、今回の問題で一番難しいのは8:7をどこで使うかです。
上の線分図はその意思決定を手助けする役割を担っています。
今回、多くの受験生ができなかった原因は、通過算を式のみで解いてきたからだと思います。
一部の塾では、スピードアップのため、すべて割り算の式で表記して比をはめこむことが通過算だと指導しています。
ニュートン算も然りです。
では、この問題を解くために必要な思考はどうだったのでしょうか?
いちばん下の選択肢まで辿り着いたら、この問題の本質が見えてきます。
○○するな、○○でなければならないという指導は愚の骨頂だと思います。
通過算の身につけ方としては、5年生のうちに、作図していく過程で、
書かずとも想像できるようになって、自らの手で省略できるようになるのが理想です。
本番で最善の一手の選択をするために、十手の選択肢が必要で、
その選択肢を増やしていくのが、授業の役割です。
逆にその選択肢から選びだすのは、自分自身です。
子どもたちを見守っていく僕ら大人も、これから大きな世界に羽ばたいていく彼らのために、
自分たちの経験を的確に伝えなくてはいけません。
その勉強は自由の翼をもいではいませんか?
1問一手の勉強では、自分では何も出来るようにはなりません。
1週間後ではなく、未来のために、
皆が困っているときに明確なビジョンが立てられるように
自分らしく、自分の足で強く歩んでください。
僕たちは、ずっとそばで、背中を押してあげたいと思います。
さんすうLAB.主宰 倉田泰成