まず,問題に立体を書き込んでみましょう。
次に前からみた図を書きます。
さらに奥行きを書き込みます。
立方体の奥行きは6cmであることに留意して,
この問題は,影の問題ですが,
技術的には立体の重なりのときに使う技術がきちんとあれば簡単に解くことができます。
立体は解き方が塾によって様々ですが,ラボでは基本的には立体は立体として捉え,
方針を策定し,各方面から見た図を補助的に活用することで体積を求めていく練習をします。
ラボでは,前期は基本テクニックと作図の基礎にスポットをあてて学習し,
後期には影,切断,水,重なりという個別論点を通じ,ありとあらゆるパターンを学習します。
そのうえで,立体がうまく書けない場合を想定し,最後の3回は先の分野を問わず,
奥行き書き込みの練習をしました。
5年前,某塾の合否判定テストでも扱われていました。
逆に言えば授業では扱わない論点です。
僕たちが,子どもたちの努力に応えるためやるべきことは
プリントを刷って何をやらせるかではありません。
何を伝えるかです。
たくさんの問題をやって,たくさんの時間を使い,疲弊するだけの勉強ではなく,
自分でできることを一つずつ増やすことが,中学受験を通じての成長です。
今年度も,1日目5,8,9,2日目1,2など
ラボでやった問題と同じ問題が出たから合格点をとれたのだとは思いません。
そんなことより,
1年かけて図が書けるようになり,数ある考え方の中から上記の考え方を選択できる
ことこそが合格への力です。
さんすうLAB.主宰 倉田泰成