

(1) (2)と同じやり方なので割愛
(2) B-A=100m/分
A 50m/分
B 150m/分
それぞれのダイヤグラムは点線部
そのうち最も少ないもの(図の青線部)が答え→グラフ3
自分でダイヤグラムを書くときは、自分でメモリを打つことがとても大切です。
(1)の存在理由が分かれば、やるべきことがすぐに見えます。
今年度の結果が出ました。
合格者平均が1日目72.0、2日目71.2と過去5年間で最高、易化ということがいえます。
その一方で、合格者と受験者の平均の乖離は32.4で過去最高、
算数が解けなかった受験生には最も厳しいものになったということができます。
この問題も(1)がヒントになっていて、300mを全体とする図を書けという指示を読み取れば、
上の図が裏面に書けるので、簡単に解くことができますが、
場合分けや、(2)のグラフに直接書き込みをすると大きく時間をロスしたり解けなかったりしてしまいます。
こういう問題はやはり、自分でダイヤグラムを書く経験があれば、イメージがつかみやすかったと思います。
最近の塾の傾向として(灘の傾向ではありません)ダイヤグラムを図形として捉えて、問題を作成したり、解かせたりしすぎだと思います。
ダイヤグラムは速さの整理の一形態であって絶対的なツールではありません。
灘中にダイヤグラムがでますとかいう意味の分からないことをいう人がいるのですが、
『ダイヤグラムをどうやって解くか?』
『ダイヤグラムをどう使うか?』
が大切です。
2017年の2日目の速さの問題は、僕は平均速度の天秤と線分図がお勧めですが、
ダイヤグラムで解くなら、子どもたち自身が自分の言葉で解けないといけません。
ダイヤグラムの基本の3手目で平行四辺形をつくるというのがあるのですが、それだけで解けます。
1日目にも書きましたが、個別などで、影武者などを習ってその子が自力で解ける問題がふえるのでしょうか?
頭の使い方が上手な人は点ではなく線で物事を考えることができます。
ダイヤグラムを使うときも考える順序があります。
影武者が最適解だとか子どもに指導するのは、灘対策どころか、むしろ弊害が大きいと思います。
なぜなら、思考の流れを整理することがどんな問題も解けるということだから。
2017年の問題はもう一度解き直すべきではないでしょうか。
なぜなら、ダイヤグラムの基本だけで鮮やかに解けるから。
僕がテキストを作成するさいに、最も気を遣うのは、鮮やかさではなく、論理の強さです。
案外、最適解は最適ではないです。流れをつかむというのは2日目対策において最も大切なことです。
さんすうLAB.主宰
倉田 泰成